光の話 Lighttale for Art and Culture

ジェフ・クーンズ

(Jeff Koons, 1955-)

風船でできた犬を金属の巨大彫刻にするなど、世俗的なものを荘厳な作品に仕立て上げ、鑑賞者の価値観を不安定にする作品を作る。アクリルケースの中に当時最新型であった掃除機などの家電を収めた作品があり、ケースの中には蛍光灯が設備されている。日用品をただ少しよいしょして美術館に置くことで美術の価値を転倒させる、デュシャンの《泉》と同じ構造の作品であるが、一時の価値でしかない「目新しいもの」というステータスを焦点にしているあたりが当時の現代をよく表している。ここでの蛍光灯はそのような現代的・未来的な記号として仕事をしている。

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